2008年10月16日
しぇるぱ単独
山域:島根県美郷町

こんな藪では、都賀冠山つがかんむりやま

 

画像をクリックするとそのままそこだけ拡大表示されます
Microsoft Edge のユーザーは、画像・テキストにちょっと触れてください、その効果で、ポップアップページは消えます
Internet Explorer Google Chrome Mozilla Firefox のユーザーは何もしなくてもポップアップページは消えて行きます

 

源田山集落への分岐江の川沿いを上下にぼんやりと地図を眺めていたら、あれ、冠山がある。冠山コレクターとしては、放っておくわけにはいかないね。
ネットで検索してみたが、自治体ページでちょろちょろっと書いてある程度でほとんど記載がない。遊んだとか登ったとか、そんなナマ物は全然ありません。
道があるのやら無いのやら、様子は全然わからないが、行けばなんとかなるだろう。
作木から川沿いにどんどん進んで、大和道の駅までやってきました。
町村合併で今は美郷町、その前は大和村、明治の頃は都賀村、都賀行村、昭和の戦後、両者が合併して大和村になったんだね。
道の駅で江の川の川土手に出てみよう。
へぇぇ、尖った山が見える。あれが冠山なんだろうな。あれに違いない。
すっかり納得して、丸呑みに信じてしまったのだが、後で、家に帰って地図をよくよく眺めると、尖った峰は前山だった。冠山はその奥の山だった。
潮谷、北からの道これには異議ありと反論したいのですよ。
麓・川沿いから眺めると、尖った峰にどうしても視線が行くよね。冠山と名前を付けたい気持ちもわかるよね。
近代になり、測量してみて、奥にもっと高い山がある。この山の名前に前山の冠山の名前を持ってきた、おそらく事情はこんなことだろうさ。
そうでないと、こんなにずんべらぼんと特徴がなくて、冠とは似ても似つかぬ山が、冠山と呼ばれる訳がない。
竹原に吉名鷹の巣山というのがあります。
麓から見えないところに三角点、そこの名前が吉名鷹の巣山、麓から見える尾根の名前が吉名鷹の巣山。
もともと麓から見える親しみのポイントがあって、その名前を他にも援用する、格好の例です。こんなのは他にもいっぱいあるんでしょうね。
地元では唯一の冠山なんだが、数々の冠山を踏んでいると、他と区別するために○○冠山とリネームしなきゃならない。
大きなカーブこの山を昔々の村の名前の
都賀冠山つがかんむりやまと呼ぶことにするね。
さて、道の駅から近寄って、どっちから山に取り付こう。南の道から攻めて見よう。
国道から谷への道が大規模林道、ここから入って、谷が分かれる分岐がある。道路標識が源田山、源田山集落へ進む道なのだ。
その源田山集落なんだが、次々と離村していて、一軒二軒しか健在な家は残ってないようにみえる。
地図では、この集落から山道があるとなっているが、これは期待できない。草に埋もれて通行不能だろうね。このコースはダメ、引き返そう。
冠山の北に行こう。
JR三江線の
うしお駅、ここの谷の出口に、谷を挟んで、潮温泉大和荘、美郷デイサービスセンターがある。
大和荘の石垣沿いの道を進みましょうか。公園風な、バーベキュー広場風な施設が出てくる。
通行止めこの先は舗装が途切れて地道に変わる。車を進ませてもええが、ターンする場所があるかどうか不安なので、ここに車を置いて歩くとするね。
電柱・電線が道沿いにあるんですよ。電柱のプレートを読むと、イマヤマセンヨウ、なんのこっちゃい、地名にしては不思議な名前だね。
種明かししましょう、今山専用、漢字に変換するとこういうことです。種明かしのタネはあとでね。
道は反転して、さらに反転して真っ直ぐに続く。谷の流れ沿いの道から山腹へ切り上がって来たのだよ。
道に遮断器があって、通せんぼになっている。車は通行止め、ひとが歩くのは構わないだろう。
遮断器の横に看板があって、このあたり一帯は曲山国有林なんだね。
このあたりから、冠山に直登する道があるか、山向こうの源田山と結ぶ道があるか、と探しているのだが、一向に見当たらない。
草むらに踏み跡が見えるが、これはケモノの踏み跡だろう。ひとの踏み跡ならこんな歩き方は絶対にしないぞ。
振り返れば都賀冠山とうとう谷を渡って反転して、冠山から離れる方向に歩くことになってしまった。
ま、ええか、よぅし、テーマを変えよう。冠山に登るのは止めて、冠山を眺めながら歩くことに趣旨を変えよう。
振り返れば、冠山の頂上が見える。
地図をろくに見てはいないのですよ。ただもう一途にこのように思い込んでいる。
(江の川の土手から冠状の突起が見えた。麓から仰いだ角度なら手前のほうが巨大に見える。見えた姿が冠山と思い込んでいる)
なんで冠山の尖峰がまだ見えてこないんだろ。こっちから見ての前山が邪魔して冠山が見えていないのだろうか。
支尾根をまたいでしばらく冠山が見えなくなる。再び見え始めても山頂の風景は変わらない、尖峰は一向に見えてこない。
ほんとはね、見えてる姿が冠山なんですよ。錯覚と早合点で目が曇ってしまっている。
真実に気がついたのは家に戻って地図を見直してからでした。
カシミール展望図に、道の駅からの展望図を載せておきます。写真ともども、錯覚しやすい状態を楽しんでください。
段々、都賀冠山から離れて行く山腹を渡って、二度目の支尾根を越えることになる。
あれれ、通信塔があるよ。さては、電柱と電線はこの通信塔への電力線だったのか。
ここが今山国有林、なるほど、電柱のプレートのイマヤマセンヨウは今山専用の意味だったのだと、ここで納得したもんだよ。
建設省連絡通信網と名前がある、国土交通省と名前を変えなきゃならんのだが、作業が追いついていないのだ。
林道の先はどこまで続くかと眺めてみると、稜線のすぐ下に道があって、ずっと先までたどることができる。
どこへ抜けて出るのか、そこまで歩いて確かめるのは今日のテーマには含まれていない。
電線の果てまで極めたことで満足して帰ることにしよう。
先日、ギックリ腰になって不自由なんですよ。どこまで歩けるか、どれほど荷重に耐えられるか、そのテストなんです。
歩けないわけではないが、違和感、圧迫感はあるね。
今山通信塔ギックリ腰を治すには、ほんとは安静にしていなくてはならんのだろうが、じっとしてるとクサクサしてくる、短距離のコースを設定してみたんですよ。
あとは戻ろう、引き返そう。
都賀冠山の山頂を踏まずに終えるのは残念だが、分厚い笹をわけて踏み込んでいく気にはなれない。中途半端のようだが、これでええのだよ。

冠山コレクション・リスト
    2000年_7月29日 冠山(福井県池田町、岐阜県揖斐川町)
    2003年_9月30日 中野冠山(広島県北広島町)
    2003年11月12日 可部冠山(広島市安佐北区)
    2004年_4月_1日 布野冠山(広島県三次市)
    2005年11月30日 石見冠山(島根県邑南町)
    2006年_1月30日 可部冠山2(広島県北広島町)
    2006年_7月28日 布野冠山2(広島県三次市)
    2006年_8月_5日 湯来冠山(広島市佐伯区)
    2006年_8月16日 久地冠山(広島市安佐北区)
    2007年_3月12日 冠岳(広島県廿日市市、大竹市)
    2007年_7月19日 田ノ原冠山(島根県邑南町)
    2008年_6月12日 吉和冠山(広島県廿日市市)
    2008年_8月_3日 吉和冠山、正面(広島県廿日市市)
    2008年_9月28日 吉和冠山、正面2(広島県廿日市市)
    2012年_4月17日 石見冠山2(島根県邑南町)

OS,プラウザの種類、ヴァージョンによっては、JavaScriptErrorと宣告され、表示されない場合があります。
その時は下の文字、数字をクリックしてみてください。
1 2 3 4 5 6 7





詳細地図、地図上でどこで撮った写真なのか解ります




カシミール展望図をつけました。立体的に地形が浮き出て一目でイメージを把握できます。
でも軌跡を示しています、高低を示す断面図も表示できます


前ページへ

あちこちの山へかえる

トップページへかえる

 囲炉裏へリンク