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2005年11月30日
しぇるぱ単独
山域:島根県邑南町
また尖がりの山、石見冠山
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石見冠山に登るつもりだったが、まごまごしていると、雪の季節になってしまうよ。まだ雪が降っていない今、登らなければ時期を逸してしまうぞ。
浜田自動車道、まだ広島県内の大朝インターで降りる、これから県境を越えるんですよ。
トンネルを潜ったら島根県、邑南町( なんだそうです。
三つの町村が合併して、新しい町になったということだが、旧町村にも馴染みが薄いから、先入観なしで眺められるというもんだよ。
でも、ここは覚えがあるぞ、旧の町名が瑞穂町、みずほ銀行が支店を出してくれないかねぇ、みずほ銀行瑞穂支店で、ぴったりじゃないか、と冷やかしたことがあります。
それはどこで? ここ、大江高山、石見銀山周辺の山、大江高山に行くのにここを通ったことがあるのを思い出したよ。
旧瑞穂町の境界を越えて、旧石見町のテリトリーに入る、ここからは標示板に注意しとかなくちゃね。
あった、地名が宮野原というところだね、冠山と案内する標示があったよ。ここで、国道と別れるんだね。
ガイドブックやネットレポートでは、ここから道が判らないぞぉ、勝手に判断せずに、地元のひとに聞くんだよぉ、とどれを見てもそう書いてある。
よっぽど複雑な野道なんだろうなぁ。
分岐、分岐に冠山と案内看板が立っているじゃないか。心配することもなさそうだぞ。
電線、電話線が道の脇に立って一緒に連れだってくれている。たとえ道を間違えても、必ず、民家があって、車の転回場所はあるというもんだよ。
安心して行くべし。ガイドブックやネットレポートはもう古いお話しなんだ。今では、案内標識も整備されているんだぞい。
ここが登山口なのか。膨らみがあって、車が数台止められる余地があるよ。
道の脇に防火用水を準備した広場がある、ここに止めてはまずいだろう。それでも、火事をなめたのか無視したのか、駐車した形跡が残ってはいるけどね。
山道はよく刈り込んであるよ。水道のゴム管が道に平行して敷設してある。
簡易水道かと思ったが、防火用水の水源なんだ。貯水槽に溜めて、いざ、火事のときに備えているんだ。
だいぶ長いこと、水平に歩いているよ。山道の最初で、こんなに水平な道を歩くのは始めてだ。
獣の足跡がある。蹄が三つの足跡だよ、そんな獣がいるだろうか。
ダブルステップしたんだろう、二つの蹄の獣だね。イノシシだ。これなら心配ないさ。
肉球の足跡なら要注意だね。熊の足跡だものね。でも、まだ熊の足跡を見たことがない。ほんとは、見なくて幸いだよ。
杉林が開けて送電線・鉄塔が見えてきた。谷の出口で送電線と合わさって離れていくんだよ。
谷に入って行く、防火用水の取水口はここだった。
流れを石伝いに渡って行く。これが渡渉の最初、ここを含めて4回谷を渡るんですよ。
それぞれの樹に名札がかけてある、これはメタセコイヤ。
メタセコイヤとは、化石で見るものなんだが、60年前に中国四川省で生きている樹が発見されたんだそうな。
それ以来、メタセコイヤはどこでも普通にある樹として紹介されるようになったんだそうな。
実はね、わたしは激しく誤解していました。
メタセコイヤは外国から移植された樹だと思い込んでいました。それにしては大きな樹だなぁ、だいぶ昔に外国からやってきたんだろうなぁ、と思っておりました。
自分の間違いに気がついたのはここ数年です。
樹の太さを見ると、数百年のものじゃないか。昔の日本人には不用材で、名前を付けるほどの値打ちがなかったんだ。最近になって、これがそうかと再発見されて名前が付いたんだ。
北白川から比叡山、ここを歩いているとき、谷でメタセコイヤと出合った。本物のメタセコイヤを見たのはそれが最初です。
その時、実物を見て、自分の知識が間違っているのに気がつきました。自分の知識が校正できました。
長い真っ直ぐな谷も、もう終わりの気配だね。乗っ越しの枝を透かして空が見えるもの。
乗っ越しには看板がある、「たいのすけ鈩( 跡地、鉄滓が多い」
探してみると、なるほど、融けて固まった鉄くずが小石の大きさで転がっている。今でも残っているんだねぇ。
それにしてもさ、こんな尾根の上で不便じゃないか、製鉄の工房を操業するにはさ。それはね。
水場が近くにあるんだよ。谷川の水が豊富にある。製鉄工房も水場の近くでなきゃ操業できないと思うよ。
ここから先は尾根の上を歩くんだよ。
梢越しに、谷向こうに稜線が見える。あれが冠山だと思うよ。
トラロープが設置してある、なかなかの傾斜だよ。登りのときは無意味に思えるが、下りのときは頼りになるのだよ。足許が滑るのでブレーキに使えるのだよ。
最初のコブを越えた。
先に言ってしまおう。この稜線にはコブが二つある。登ってちょっと下り、登ってちょっと下りを二回繰り返すのだよ。
傾斜がきついので、トラロープも二箇所それぞれの登りに設置してあります。
途中に見晴らしの効く岩場がある。ちょっと横へ逸れて岩場を踏んでからにしようよ。
ここからなら、木立の梢に邪魔されることなく頂上が見渡せる。冠と名付けてあるように、ここから見ても、頂上は盛り上がっているな。
尾根を左に詰めていって、右へ回って頂上へ、というコースが読めてきたぞ。
さ、尾根を左に、あれ、このまま尾根に乗っていくのではなかった。右折して山腹を水平に渡って行く道になった。
涸れた溝を抱えた谷に出たぞ。溝はほとんど垂直に雪崩落ちている。溝に丸太がかかって渡るようになっている。
谷の突き上げ末端だよ、とにかく上へ上へと登ればええのだな。
尾根に出た。道標があって、冠山頂上と瑞穂町高原を指差している。目指すは冠山、瑞穂町高原には興味がない、地元のひとが行ってちょうだい。
こりゃぁ、まさに冠だなぁ、最後にむっくりと稜線が立ち上がっている。
登ったよぅ。ここが石見冠山( 頂上、全周が見渡せるなぁ。
ほぼ北の方向に、大江高山、朝方、雨だったので水蒸気のせいで薄ぼんやりとしか見えないのが残念だね。
南の広島県境を眺めるに、ぼんやりとしか見えないのだが、どれがどの山か見当も付かないね。
南の峰があるんだよね。そっちの峰へ向かうとしよう。
岩場の狭い尾根の廊下を渡る、小判の両端が盛り上がっているような姿だね。
南の峰は伐採して切り開いて展望が効くようにしてある。
麓の旧石見町の田園が陸の松島と賞賛されているのだそうな。わたしは海の松島を知らない。これが陸の松島なら、海の松島は大したことはないな。
この前は角が仙( 、角の山、今度は冠の山で、どっちも突き上げる傾斜がなかなかのものだよ。
降り道は滑るのを気をつけなくちゃね。もともと山肌は粘土質で滑る山なのだよ。落ち葉が積もっているから、踏み出して見なきゃ底が知れないのだよ。
ほらぁ、滑った。ま、滑ったところで、落ち葉で覆われているから汚れはしないものね。
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